山猫島

we didn't mean to go to sea.

2010-01-01から1年間の記事一覧

聞けば

謡えませんでした。「ま」から先、声が出なくて。おかしいですよ、其処まで何も考えずに謡ってたのに。馬鹿みたい。 何も約束なんて無い。そんな約束なんて。

夏が終わる

炎帝の去りし道の辺蝉朽ちつなけどさけべど連れたまはでか

不規則に振動する振り子が臓腑の内壁を打つ。 減衰するなど。

子猫

いとけなき小さな鼓動響きくる五彩の火花彼方の空で乳飲み子はまだ目もあかぬ我が腕に揺れる氷は溶けゆくものかや子猫はじめました。

めいふく

挑まんと天仰ぐればこがるるにゆるし給へや祈れんことを

回転

たわいもない真実におののきながら、陽に焼かれたミミズを踏みにじり、歩む。一睡もせず、友にシャツを貸した朝。

迎え火

我が身よりこぼれおちゆく刻々と焚き木尽きまじ破片集めて

せんせい

呆れてください 叱ってください 教えてください 助けてください