一面を灰白色。奥行きを消した塗りつぶし。滴ると言うより、まとめきれずにまとわり落ちて来た、ぼけぼけとした曇り空。シルエットしか見えない散乱した積み木に、白けた明るさが覆いかぶさる。 対岸から眺めやる薄ぼんやりした凹凸は、焦りよりも諦めのかつ…
怒りとか憤りとか、昔はエネルギイに変換された。そういう感情を呼び起こした因子を、素直に否定できたのかもしれない。悔しい。負けるもんか。こっちが正しい。私が正義だ。と。 何時の頃からか、怒りや憤りといった強い負の感情は一瞬の発露の後、腹と胸の…
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