山猫島

we didn't mean to go to sea.

2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

何も知らない顔をして

川縁の緑が日を経るごとに濃く鮮やかに、川面の揺らぎもまた明るく涼やかになってきている。日差しの中の凹凸が強い効果を生み出す季節だ。 凸凹のぼこの方こそ、実は力強いのでは無いだろうか。正義の悪癖、悪の良識。玉葱でもマリオネットでもなんでも良い…

さてさて丁か半か

赤いラインのメトロ車内。朝の一眠り実践中の大人の横で。細い手足を淡い色合いの半袖半ズボンから覗かせた勝負師がふたり。 座席は並んだカードに譲って端っこに腰を引っ掛け、手一杯に持ち札を広げて、いざ尋常に…。 今朝の暑さと良い勝負。

袖触れ合う

此処の所あらためて自分の知識について考えさせられた。チトが「どこまでが常識でどれが皆あまり知らないことなのか分からない」と言ったのは、専門分野の話だったが、広く一般に当てはまるものだと実感させられることしばしば。 隣人が経て来た歳月の蓄積は…

避雷針欠乏症

研究室の窓から稲妻が見えた。空に瞬く荒いジグザグ。 やっぱり空が広いんだと頭の中でつぶやきながら、口は「すごーい」と愚にもつかない感嘆を紡ぐ。 部屋の中から嵐の空を眺めて。

残滓

つりばし。拍動増加。視野狭窄。 ファン心理が分からない。 熱しにくく中まで火が通らない。 嘘に魅せられた性と、裁きを信じる信仰。 演じる事の罪悪感。 ガラスビンに独り 隔てられた空気。 春と聞かねば知らでありしを。聞けば急かるる 胸の思(おもい)…