山猫島

we didn't mean to go to sea.

どっちのみずが

7・8と長い付き合いの友人Mと日光に一泊。Mと初めて出逢ったのは、地元の小学の入学式だ。それまでにMの顔を知っていたということは無いはずであった。しかしすぐに気が合い、新品のお道具箱が並ぶ教室で二人ではしゃいでいたことを朧に覚えている。出席番号も近く、何より家が近かった。学区の端に位置する我が家から3区画となり。次の日から一緒に学校まで辺境の地より二人仲良く登校していた。何の因果か、中学時代、高校時代とまったく異なる道を歩みながらも何度も何度も道が交差し、未だに交換日記が続いている。もう何時始めたのかも定かではない。
旅行自体は、宿が良かった。中禅寺湖の湖畔。窓からは湖と男体山が一望に広がる。貸しきり露天も二人にはもったいないほどの広さがあり、空間の贅沢さを存分に味わえ満足。泊まったのは中禅寺湖だが、初日は東照宮に行った。共通券を買って、全て見尽くす勢いで回りに回ったのだが、3時半を回るころにはほとんどの所が閉まってしまい、結局大猷院は見られずじまい。二日目は宿から徒歩十五分の華厳の滝。二人で小一時間ほど見入っていた。もちろんネタ作りもしつつ。さらに宿をはさんで徒歩二十分で立木観音。寺の人に紅葉時の中禅寺湖の素晴らしさを熱く語っていただいた。  こんなに観光らしい観光をした旅行は初めてかもしれない。 私一人なら、ぶらぶら山を歩き、湖畔を歩き、ぼーっと終わっているだろう。どっちが良いという事はない。Mと一緒にいると、どこか異なる世界が現れる。Mにとっても私がそういう存在であればいいと願う、心から。