山猫島

we didn't mean to go to sea.

夏は死が多いと母がつぶやいた。
話題はいったりきたり振り子のように回り続け、言葉はふよふよと4人の間で漂うばかり。
私が泣いてなんになろうか。この涙は、いつの涙か。
悲しみと笑いの往復運動は永久には続かない。すり減らし、力を失いながら収束した現実を。
この現実を。