山猫島

we didn't mean to go to sea.

曖昧なささやきと現実の問題

残すはあと数日。レポートを出しきれば、ほぼ確実に新生活準備にシフトできるだろう。未だになかなか実感がわかないが、4月からはずっとあこがれていた場所で最初の一歩を踏み出せるはずである。
こうなることを願って可能性にしがみついて進んできた。しかし、実際に打診して許可を得て、打ち合わせをして準備を進めている現在において、夢の中のような手ごたえのなさと曖昧な不安がつきまとう。
気持ちの上での現実感のなさは置いておいて、現実に最も問題となるのは通うか住むか、住むとしたら・・ということだろう。生まれてこの方、半径6k程度の生活圏に収まって、ほとんど動かなかった人間である。行動範囲の拡大、つまりその10倍以上の距離を通うのか、それとも生活圏の移転を行うのか、大問題である。
もし移転するとしたら・・独り暮らし。今まで、住環境の整備と栄養源を完璧に親個体に依存した寄生生活を送ってきた。突然外部で自立生活を営んだとして生存可能なのかどうかは、はなはだ怪しい。なによりも朝が起きられない危険性が高い。なさけないが、実は朝は、火事か地震か雷かと危ぶむほど自室の扉を連打されてやっと起きているのが現状なのである。目覚まし時計を用意しても起きるとなぜか壊れているので、結局いつもこの大音量人間目覚ましに頼りきっていた。
料理しないのはどうにでもなる。人間まともな食事をしなくても別に社会的評価には何てこと無いだろう。洗濯は・・きらいじゃない、干すこと以外は。掃除はかなり好きだし、料理しなけりゃ洗い物もごみも少ないだろう。とにかく受け入れられる範囲のはずだ。問題はやはり唯一つ、起床だ。やっぱり怖い。とにかく怖い。心のどっかで、独り暮らししたら寝たいだけ寝られるとささやく声がするから怖い。どうなってしまうだろう。。